レーザースペックルフローグラフィーは眼底の血管の様子、血液の流れを診断するために必要な検査です。レーザーの反射散乱光を利用して血流分布を可視化する技術で、目に負担はかかりません。

眼底にレーザー光を照射し、その反射光を測定することで、血管の状態を評価できます。
一般にレーザーを照射すると、スペックルというキラキラした反射光が周りに散乱します。このスペックルは動いているものと、動いていないものに照射した場合は違う模様として現れます。その違いを測定することで、眼底の動いている血流部分と、動いていない部分を判別することが出来ます。例えるなら、カメラでものを撮影した時、動いているものはブレて映りますが、そのブレをとらえることで、血管と血管でない部分を分けて写しだす技術です。

この検査からわかる疾患

緑内障
緑内障は失明や視野欠損を引き起こす病気です。これには眼圧の上昇が伴う場合があります。眼圧は眼の内部の房水という液体の圧力ですが、眼底の血流が滞ると、この房水の排出が滞り、眼圧が上がりやすくなります。定期的に眼の検診を受けていただき、眼底の血流を検査する事が大切となります。
糖尿病性網膜症
糖尿病は様々な合併症を引き起こしますが、その中でも目に影響がでるものが糖尿病性網膜症です。血糖値が高い状態が長く続くと、網膜にある毛細血管が詰まったり、変形したりする障害を受け、網膜が酸欠状態になります。また、その状態を回復しようと新生血管が作られたりします。そのような状態を診断するために、検査が必要となります。
網膜静脈閉塞症
網膜静脈閉塞症は高血圧を伴う、高齢の方に多い病気です。高血圧などで血管にダメージが蓄積されると、網膜の静脈が詰まってしまう事があります。閉塞症が発生すると、行き場を失った血液が溢れて出血したり、浮腫みが起こります。その結果、視力の低下、失明などが起こる場合があります。